相続対策Q&A

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相続対策Q&A <生前贈与留意点>

Q9.現金は手渡しを避け、贈与者から受贈者の預金口座への振り替えにより贈与の日や事実関係を明確にし、贈与税の申告をしてあればトラブルは発生しないと思いますが、いかがですか。

<ポイント>
贈与契約書は必ず作成し、共同相続人間で疑念をもたれないようにすることが大切です。

A9.現金の贈与を行う場合に、手渡しは避けて預金間の振替えなどの方法によることで贈与の事実を明らかにしておけば税務上のトラブルを回避することが可能と考えます。
この場合、贈与を実行するときは税務署だけでなく他の共同相続人にも十分な配慮が必要です。税務上は親から子に対する預金間の振替えによる贈与があったとして贈与税の申告書の提出があれば、それを税務署が積極的に否認することは少ないと思われます。

しかし、親と同居している相続人(たとえば長男)が贈与者である親の資産管理をしている場合などにおいて、他の共同相続人は、長男が親の意思に関わらず勝手に親の預金を引出し、長男やその家族の預金口座に移転したのではないかという疑念が湧いてきます。贈与は口頭でも契約は成立しますが、念のため、贈与の実行にあたっては贈与契約書を作成しておくことが不可欠です。
贈与契約書の作成にあたっては日付や贈与者の氏名を機械で印字してはいけません。

なぜなら、贈与者の死亡後は贈与の意思を確認することができないからです。また、贈与税の申告にあたり贈与契約書の原本を贈与税の申告書に添付して税務署に提出してしまうと手許に残った贈与契約書のコピーでは同様に証拠能力に欠けることになりかねません。
「相続対策」はイコール「争族対策」でなければ意味がなくなりますので、贈与契約書の贈与者と日付は贈与者本人の自署とし、かつ、契約書の原本を手許に大事に保管するなど、誤りのない対応を心がけるようにしたいものです。

(出典 税理士法人FP総合研究所)

納税資金対策Q&A <生命保険活用の留意点>

Q10.相続税の納税資金として生命保険の活用を考えています。
その場合、どのような種類の生命保険を選択すればよいでしょうか。

<ポイント>
終身保険を基本に選択するようにします。

A10.相続税は死亡して初めて課税されるものですから、何時までも健康で長生きすることが最善の相続税対策です。しかし、個人差はあるもののいつの日か死を迎えることとなります。ですから、相続税の納税資金原資として生命保険に加入する場合には、長生きをしても一生涯保障の続く終身保険をベースにして加入することが基本です。この場合、定期付終身保険のように若いときには大きな保障で高齢になると保障額が小さくなるような終身保険は適しません。なぜなら、相続税負担は現状よりも重くなる前提で対策を講じておくことが安全だからです。
また、保険料の支払い方法も終身払い込みによることを避け、有期払い(たとえば、80歳まで保険料は支払うが保障は一生涯続く)を選択するようにします。

(出典 税理士法人FP総合研究所)

相続税軽減対策Q&A <遺産分割の工夫による相続税等の軽減対策>

Q11.相続が発生した後においても、遺産分割の工夫次第で相続税等は軽減されるのでしょうか。

<ポイント>
相続税は親の世代から子への財産の承継に課せられる税金ですので、相続発生後でも遺産分割の工夫により、相続税等は軽減することは可能です。

A11.相続の基本は、人の死亡によるその人の財産の次の世代への承継であるといわれています。実際には、同世代である配偶者への相続や同じ世代の兄弟姉妹のほか先の世代の親への相続もあります。 夫婦間の相続においては、配偶者の税額軽減制度が設けられていることから、配偶者が相続税を納付しなければならないケースは少ないと思います。事例が多い配偶者と子のいる相続においては親の世代から子の世代に財産が承継されるときに、子に対して相続税が課されることとなり、子の世代にすべての財産が承継されてはじめて相続税の納税義務は完結することになります。
そこで、第一次相続(例えば父)が発生したときに、母がどのような種類の財産を、いくら相続するかは第二次相続(母)に大きな影響があります。 第一次相続における遺産分割の工夫は第二次相続対策の出発点ということができます。

相続対策は生前に時間をかけて行うのが理想ですが、不幸にして何の対策も講ずることなく相続が発生してしまうことも珍しくありません。しかし、相続発生後でも遺産分割の工夫等により相続税等を軽減させることは可能です。 相続発生後、税負担等の軽減を考慮した遺産分割をする場合、特に留意すべき点を4つ挙げると、(1)第一次相続の相続税の軽減、(2)第一次相続の相続税の有利な納税、(3)相続後の相続人の所得税の軽減、(4)次の相続税の軽減についてそれぞれ熟慮することです。 以上のような点を考慮して遺産分割を行うためには、相続税の申告期限までに共同相続人による円満な協議分割ができることが前提となります。

(出典 税理士法人FP総合研究所)

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